8月ということでまた思い出した。「夏祭り」です。
上京し大学生になったと同時に中古の250㏄のバイクを買った。これで一気に行動範囲が広がった。知らないところに行ってみよう!という気持ちが大きくなり、とにかくバイクで夜中でも走っていた。住んでいたアパートは当時の大船撮影所の裏当たりだったのを記憶している。なので、走るとしたら横浜・横須賀・湘南から大磯・小田原辺りの海沿いが多かった。
通学、バイト、遊びにはバイクを使うようになった。特に夏休みや連休にはツーリングに出かけ、4年間で東北、北海道、四国、九州、北陸、テントと寝袋を後ろに乗せて旅に出た。仲間5人で北海道へツーリングに行った時のことであるが、当時は青森からフェリーが函館まで出ていた。たまたまフェリー乗り場で一夜を過ごすことになり、仲間で集まっていると、なにやらあたりが騒がしい。子供や学生風の若い連中、大人やお年寄りまでとにかく騒がしい。何かと思ったら「ねぷた祭り」だったのである。威勢のいい音頭に合わせ、ピョンピョン跳ねてはお互いぶつかり合ってみんなゲラゲラ笑っている。しかも町中、夜中、朝までみんな騒いでいた。
山形出身なので「花笠まつり」はよく知っている。小学校や中学校では運動会などで必ず花笠音頭を踊った。今でもやっているのだろうか? 花笠音頭は地域によっても違いがあるが、私の地元は、テンポがゆっくりの踊りで、あの音楽が流れてくると自然と体が動き出し、今でも花笠音頭は踊れる。おそらく山形の人であれば花笠音頭はみんな踊れるのではないかと思う。
夏にツーリングすると各地で偶然に祭りに遭遇する。そんな楽しみがあった事を思いだした。
卒業と同時に4年間連れ添ったバイクを手放した。社会人になってからは一度もバイクに乗っていないが、またあの、肌で感じる爽快感、スピード感、そして偶然の出会いを味わいたくなってきた。実現するだろうか?バイクの相場を見てみよう。
焚愉人